どうも。元香春町地域おこし協力隊の手島です!
任期中に「協力隊新聞部」という団体をつくり、地域おこし協力隊をつなぐための新聞を発行しています。
新聞名は「つながりタイ新聞」!今まで4号発行していて、県内60の自治体に配布されています。
詳しく知りたい方は、「福岡県内の地域おこし協力隊で新聞部を作った!」を読んでくださいね。
その中の私が担当する「ひとつなぎの協力隊」コーナーでは、福岡県内で活躍している隊員をピックアップしインタビューを行なっています。さすがに紙面だけだと全容を伝えることが難しいので全文をブログ記事として発表しています。
【過去のインタビュー記事】
1号:「つながりタイ新聞」→‘元’城島町地域おこし協力隊 宗司さん
2号:「つながりタイ新聞#2号」→八女市地域おこし協力隊 山内淳平さん
前置きが長くなりましたが、5号は全国的にも珍しい「宗像のあまちゃん」こと林由佳理(はやしゆかり)さんをピックアップしました!仕事のこと、謎多き海女の世界の話を伺いました!
今回はスペシャル版として二記事になりました。
というのも、インタビューをしてみて「地域おこし協力隊」の仕事紹介というというよりも、海女という職業について紹介の要素が強かったからです。また、海女という謎めいている仕事がら補足説明が多くなったのでいっそのこと二部に分けました。
一部の今回は、林さんが地域おこし協力隊の「海女ちゃんになるまで」
二部は、林さんが語る「謎多き海女の世界」をテーマに紹介していきます。二部は10月の新聞時に公開するのでお楽しみに!
「海女になるまで」目次
宗像市が「地域おこし協力隊」として「海女さん」を募集
地域おこし協力隊激震のニュースが飛び込んだのは17年のこと。
福岡県宗像市が地域おこし協力隊として「海女さん」の募集を開始しました。
NHKテレビドラマの『あまちゃん』(2013)で知られるようになったあと、伊勢志摩サミット(2016)で「素潜りで漁をする海女」は、世界から集まったメディアの注目を浴び一気に知名度をあげた海女さん。
ただしこの伝統漁法も年々なり手が減少。全国的に海女さんが少なくなっています。
どうやったらなれるのかも、何をするのかも、いくら稼げるのかもわからない海女の仕事。それが半分公務員的な立場である協力隊としてなれるなんて驚きです。
福岡ではもちろん初ですが、全国的に見ると、既に「海女さん」で「地域おこし協力隊」の方はいるみたいです。
宗像市と鐘崎漁港について
もともと西日本の海女漁は宗像市の鐘崎漁港が発祥と言われています。
昔、宗像には「宗像海人族」と呼ばれる海の民が暮らしていました。古
くから国際交流の拠点として栄え、世界遺産登録された「神宿る島」宗
像・沖ノ島と関連遺産群を有し、海と共に歴史を刻んできました。
日本海の西の玄関口に位置する玄界灘は、世界有数の好漁場として知
られ、暖流と寒流が交わる波の高い荒海であることから、身の引き締ま
った多くの高級魚が水揚げされています。特に宗像市の鐘崎漁港は全国
有数の水揚げを誇る天然トラフグをはじめ、アマダイ、アワビ、アラ(ク
エ)、ヤリイカなどの高級食材の宝庫です。「宗像のあまちゃん募集要項」より
そんな鐘崎は「日本海沿岸の海女発祥の地」といわれ、かつては 300
人ほどの海女さんがいましたが、今では男性の海士(アマ)が中心となり、
海女さんはわずか数人に・・・。
今回は地域おこし協力隊として、鐘崎漁港で働く海女さんの募集が行われました。
海女?海士?どんな仕事?
ここで補足情報です。
「あま」とパソコンで打つと漢字変換で「海人」、「海士」、「海女」と三種類の「あま」が出ます。どれも同じ言葉ですが微妙な使い分けがされているようです。
海に潜って海藻や貝類を採集する漁を専門にあるいは兼業として仕事をする人のことを総称して海人(あま)と言います。古くは、漁師のことを一般的に指していたそうなので「海」の「人」と書いたのかもしれませんね。
その中でも男性の海人を「海士(あま、かいし)」、女性の海人を「海女(あま)」と区別して記されることもありますが、いずれも「あま」と呼びます。ドラマ「あまちゃん」などの影響により女性が海に潜って漁をするイメージがありますが、男性も多く漁師と兼業している方も多いそうです。
実際、宗像市地域おこし協力隊では2人女性の「海女」さんが入りましたが、働く鐘崎漁港には海士の方が多くなっています。(鐘崎漁港の海人の人数 海士:17人、海女:4人)
記事も全体を指す時は「海人」、男性を指す時は「海士」、女性を指す時は「海女」で使い分けてます。
海女の仕事内容は「決められた範囲の海域で海藻や貝類を採ること」です。季節によってとれる海産物も違いますし、天候や漁業の規制によっても漁の回数が変わってきます。とった海産物を直接出荷したり、加工して販売するなど人によってそれぞれです。
と、ざっくりとした海女の仕事内容をお伝えしたところで、さっそく今回の主役である林由佳理さんに話を伺っていきますね!
海の生活に憧れた10年

林さん、協力隊新聞部です!よろしくお願いします!

よろしくお願いします!「宗像のあまちゃん」こと林です!海女になるために岐阜県からやってきました。

おぉ!その頭に被っているものは海女さんの仕事道具「磯メガネ」じゃないですか!?
海女界最大の技術革新と言われる磯メガネ!!
なんでも磯メガネが発明された当時、海が見え過ぎて、獲物を獲り過ぎるので、使用禁止にした漁村もあると言われるあの・・・

詳しいですね。これは普段の漁でも使っている磯メガネです。新しい磯メガネを使っている人もいて、私も欲しいんですが、この丸いの使っています。


そっか新しい磯メガネも出ているんですね。インタビューをするので急いで磯メガネの知識を仕込んできました・・・

・・・・(笑)

気を取り直して話を聞かせてください。
協力隊として18年4月から働きはじめ、海女として1年が経ちますが、そもそもなんで「地域おこし協力隊」になろうと思ったんですか?

えっと、協力隊になろうと思ったと言うより「海女」になりたかったんです。その手段が協力隊でした。募集記事を見て、これだ!と思いすぐに応募しました!
宗像はおろか、九州には知り合いもいないし縁はなかったんですが、そこは勢いで。。。。。。はい。

なるほど。新しいことにチャレンジするのに勢いは大事ですよね。でも、海女になりたいって・・・ある意味海外行くよりもハードル高そうな気が。

もともとというか今も海が好きなんですよね。
ダイビングの免許も持ってますし、20代半ばからサーフィンもはじめました。
その頃からいつかは海の近くで住みたいなと思ってました。岐阜は「海ない県」だったんでその思いが強まったのかもしれません。10年来の思い、いや想いですね。
福岡に移住しても海人として海に入ったり、休日はサーフィンやるために宮崎に行ったり「海」中心の生活をしています!

仕事場が海、遊び場も海、冷蔵庫も海・・・か。


18年4月より海人生活をスタートさせる
「海に近い生活をしたい」と宗像市地域おこし協力隊に応募、18年4月より海女発祥の地である鐘崎漁港にて新生活をスタートさせた林さん。「海に潜ることに慣れる1年目」を終えて見えてきた「海人という世界」。その謎多き海人の世界を話してもらいます。
続きのインタビューは「つながりタイ新聞5号」が発行されて掲載します!
そんなインタビューの内容はこちら!
・海人漁の年間スケジュール
・一週間のスケジュール
・漁以外の活動
あまちゃん食堂
海女ショーと相棒本田さん
加工品作り【サザエのアヒージョとピンクのウニ染め】
・安定のウニか宝のあわび論争
・貴重な動画
・知られざる海人の世界
地形を読みきれるか!?が上達の鍵
恵比寿様とカギンチョ
というラインナップでお送ります!

お楽しみに!
次回に続く・・・
林由佳理さんが行なっている情報発信はこちら
つづく・・・